こんにちは。AMSA Records代表のMasa Gotoです。
このブログでは色々なミュージシャンやアーティストとの対談や、ツアー等の裏話を書いていこうと思います。
皆さんの意見も反映していきたいので、是非お気軽にご意見お寄せください!
さて、第6回の対談は10月に再来日公演も決定している新世代ギター・ヒーローの雄Mateus Asato/マテウス・アサトです。(インタビュー日 - 2019/07/20)
AMSA Recordsとしては今まで彼の2017年の初来日ツアー、同年のモントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン、2018年のJava Jazz Festival、2019年の2度目の来日ツアー及びFUJI&SUN 19'出演、2019年台湾公演等を手掛けてきました。
今回は彼のルーツでもある日本について、彼が音楽を演奏する理由、理想のゴールについて語ってくれました。
マテウスの事をご存知ない方の為に、以下に簡単なプロフィールと動画を載せますね!
↓↓
Mateus Asato / マテウス・アサト(gt)
1993年12月29日生まれの日系ブラジル人ギタリスト。
SNSを中心に絶大な人気を誇り、インスタグラムのフォロワーは90万人を超える。
25歳の若さにして既にBruno Mars、第58回グラミー賞新人賞にノミネートしたTori Kellyや、イギリスを代表する歌姫Jessie J等に起用され、名実共に次世代No.1 ギタリストとの呼ぶに相応しい活躍をみせる。
ハリウッドの音楽学校、Musicians Institute (ミュージシャンズ・インスティテュート)を卒業し、「2014優秀ギター・プレイヤー・オブ・ミュージシャンズ・インスティテュート」賞を受賞。超絶したギターテクニックは勿論のこと、サウンド、音楽性も独自のカラーを発揮。
日本では2017年8月に初来日。ソロのツアーで大阪、京都、名古屋、東京と周り、アルバムを一枚も出していないながらSNSの発信力の強さで各公演を瞬く間にSOLD OUTにし、同年11月には世界3大ジャズフェスティバルの一つであるモントルー・ジャズ・フェスティバルの日本版、”Montrew Jazz Festial Japan”に出演。
又、2018年3月にはアジア最大の音楽フェスティバル、インドネシアの”Java Jazz Festival”に出演しアジア圏での人気の高さを改めて実証した。
2019年には2度目の来日ツアーと併せてWOWOWの初主催音楽フェス”FUJI&SUN"にも出演。
【動画】
①有名になるキッカケとなったCrowded Houseの”Don't Dream It's Over"カバー動画
本家やAndy Mckee等にSNSでシェアされ、動画公開から僅か1日で100万回再生に達する。
https://www.youtube.com/watch?v=pTt04A_Gph4 ②このインタビューの数日後に行われたトリオ形態での韓国公演。
③Jessie JのPink Pop Festival出演時動画
・・・さて、それでは対談の方に入りたいと思います。
≪対談 with マテウス・アサト≫
Masa Goto(以下Masa):マテウスは2017年の初来日以来これまで3度日本に来て演奏しているけれど、日本や日本のオーディエンスについての印象はどう?
Mateus Asato(以下Mateus):日本の事は行けば行く度どんどん好きになっていってるよ。
だからこれからも定期的に訪れたいし、日本のファンのみんなとの関係性もより良いものにしていきたいと思ってる。
日本は人々も食べ物も、全てが最高だよ!、、、それと電車に乗るのも楽しいね(笑)
アジアの中でも1番お気に入りの国なのは間違いない。
それに、演奏するという観点においても日本は特別だよ。
Masa:日本で演奏する時は他の国とはどう違うの?
Mateus:まずバイブスがいいよ。静かかもしれないけれど、雰囲気がとても良いんだ。
インストゥルメンタル音楽に対して本当の意味でのリスペクトを感じるし、日本以外でこの手の音楽にそれほどのリスペクトを感じるのは稀だと思うな。
Masa:日本での体験が作曲や演奏のインスピレーションになった事はある?
Mateus:行く度にね!クレイジーと思うかもしれないけど、日本にいるとスピリチュアルな繋がりの様なものを感じるんだ。
Masa:日本の中でも特にお気に入りの場所は?
Mateus:京都!初めて訪れた時から特別なものを感じたんだ。
たださっきも言ったけど、日本の全てが好きだよ。
名古屋も好きだし、、、東京もまた違ったバイブスがあって良いね。
そんな中でも僕の個人的な趣向に最も合っていて、しかも一番 ”繋がり”を感じる場所はやっぱり京都だ。
Masa:京都へは2度目の来日公演後に旅行でも行っていたよね。
ではアーティストとしての話に移りたいと思うんだけど、マテウスのアーティストとしての”ミッション”を教えてくれる?
Mateus:そうだね、それには僕の宗教的な精神性も関連してくるけど(マテウスはキリスト教徒)、まず僕は自分の音楽の才能を、神様が与えてくれた”ギフト”だと信じているんだ。
勿論、沢山練習したり勉強したりはしてきたけどね。
ただその努力の背後には、スピリチュアルな意味合いがあると思っている。
だから僕にはその”ギフト”をギターを通して他の人達と分かち合う必要があるんだ。
「音楽でリスナーに楽しい時間を過ごしてほしいから」というアーティストもいるだろうし、それが基本にあるのは間違いない。人生には辛い事が沢山あるからね。
けれども僕にとってのアーティストとしての”ミッション”とは、
【音楽を通して人々をインスパイアする事】 だ。
僕の演奏を聴いた人達から、「君のギター演奏から感じる情熱が好きだ。」とか「君の音楽から今まで感じた事のない何かを感じた。」と言われる事があるけれど、それは僕がギターを始めたときからゴールとしていたものだよ。
「彼のギターのテクニックは凄い!」とかいう風に思われたいとは一度も思った事がない。
それよりも「彼の演奏が語りかけてくるものが好きだ。」とか、そういう風に感じてもらえたら嬉しいし、それがゴールだね。
Masa:そのミッションはギターを初めて持った日から感じたの?
Mateus:そう、ギターを始めた日から、今もずっとね!
ちょっとストーリー・テリングっぽく聞こえるかもしれないけど、僕は楽器に触るたびにその楽器に向かって心の中で語りかけるんだ。「さぁ、一緒に楽しもうよ!」って風に。
それが凄く自分自身の助けにもなってるよ。嫌な気分の時でもそういう風に楽器と会話することで音楽からインスパイアされる。音楽とはエモーショナルなものだからね。
Masa:じゃあギターを1人で弾いている時間は、マテウスにとってある種の瞑想的なものでもあったりするのかな?
Mateus:そうとも言えるね。凄くストレスを感じていたり悲しかったりしても、ギターを手にとってインスパイアされる事でそういう状態から解放されるし、それでその後の1日の気分も全く違うものになり得るよ!
Masa:成る程、、、。アーティストとしてのミッションという質問だったけれど、話の内容的にはギタリストとしてのゴールも同じという事だよね。
あとはそれをどこまで深く突き詰められるかっていう、、、。
Mateus:その通りだよ、基本的にはね。
”ギタリストとして” という意味で付け加えると、僕はシンガーではなくてギターを弾くだけだから、”言葉” では表現出来ない表現の境界線を越えて行きたいと思ってる。
【”言葉”の表現を超える事】が、僕のギタリストとしてのゴールだ。
そして僕は音楽の持つ力を信じている。たった1音でも、言葉では表現出来ない何かを感じ取ってもらう事が出来ると思うんだ。
Masa:マテウスの演奏からは、本当に沢山の人達がそれを感じとっていると思うよ。
では次に、Yasutaka Nomura(bass)とChow-Kiat Er(drums)との現在のトリオについて聞かせてくれる?
Mateus:このトリオは僕にとってとても特別だよ。それと同時にとてもデリケートなバンドでもある。僕達は親友でもあるからね。
3人ともMI(ハリウッドの音楽学校Musicians Institute)で共に音楽を学んだ仲で、2014年から関係を築き上げてきた。
そんな3人が卒業後、またこうして集まって一緒に演奏するというのは特別な事だよ。
Yas (Yasutaka Nomura)は今もL.A.に住んでるけど、正直CK(Chow-Kiat Er)に関しては彼が卒業後シンガポールに戻ってからはもう2度と一緒に演奏することはないかもと思っていた。
それが今はアジアを一緒にツアーで廻っているんだから、幸福なことだよ。
(↑Yasutaka Nomura、Chow-Kiat Erとのトリオ編成による日本でのライブ写真@Motion Blue Yokohama)
そしてこのトリオはプロフェッショナルな側面とパーソナルな側面のバランスもとても良いよ。
才能あるミュージシャン達と演奏するのは勿論素晴らしいことだけれど、僕にとっては一緒に楽しい時間を過ごせる友達である事の方が重要なんだ。特にツアーではね。
そして彼らはその両サイドを兼ね備えている。
Masa:このトリオでアルバムを作ろうとは思わないの?
Mateus:ワオッ!そのアイデアを考えたことはなかったな、、、。
でも可能性はあるよ。日本でライブ・アルバムをレコーディングっていうのも良いね(笑)
ちょっと考えてみるよ。良い質問をありがとう!
(↑Mateus & Yas)
Masa:次に、最近のサポート・ギタリストとしての活動についての話を聞かせてくれる?
5月の来日前にはTori Kelly/トリー・ケリーとのデュオ・ツアー、そしてBruno Mars/ブルーノ・マーズのロサンゼルスでの公演があったよね。
Mateus:そうだね、、、まずトリーに関して、僕にとって彼女はYasやCKの様なとても仲の良い存在だ。
YasやCKと違うところは、最初の出会いが既にプロフェッショナルな現場であったという事だよ。
僕は彼女のギタリストとして雇われた。
そして最初のツアー後にトリーが休養を取っている間、僕はJessie J/ジェシー・J のバンドに雇われて演奏していた。トリーとの友情が深まったのはその頃だね。今では友達であり、プロフェッショナルな関係でもある。
そして今年の春にはトリーと僕によるデュオのツアーをしたけれど、素晴らしかったよ!
デュオだからとても親密な雰囲気で、良い感じだった。彼女とは来週もデュオでイギリスで演奏するよ。
とにかくトリーとのプロジェクトは本当に気に入ってるんだ。
(↑Tory Kellyのステージで演奏するマテウス)
Bruno Mars/ブルーノ・マーズとの公演に関しては、とてもタフだった、、、。
今までで最もワイルドな経験だったと言えるね。
けれどブルーノは現在のポップ音楽シーンにおいて頂点と呼べるアーティストの1人だし、強烈だったよ。
因みに彼はThe Hooligans/ザ・フーリガンズという自身のバンドを率いているけど、僕はThe Hooligans以外のミュージシャンとしては初めてブルーノのバンドで演奏した事になる。
とても光栄な事さ!
(↑Bruno Marsとの公演終了後の写真)
Masa:素晴らしいね!
マテウス自身の音楽の話に戻るけど、アルバム・リリースに関しての構想を聞かせてくれる?
Mateus:作曲に関して最近は未だかつてない量の曲数を書いてるんだけど、後はそれらのアイデアに相応しいミュージシャン達を選ばなきゃって感じかな。
いつ頃にリリース出来る、とか時期に関しては多分予定通りにならないから明言は避けるよ(苦笑)
Masa:作曲に関してだけど、普段ギターを弾きながら作曲する?
それとも頭の中で作曲してからギターに落とし込む事が多い?
Mateus:特にルールを設けてはいないけれど、ギターを弾きながら曲を作ることの方が多いね。現在ライブで演奏している曲の殆どはギターを弾きながら書いたかな。
ピアノやベースも弾くからそこからアイデアを得ることもあるよ。
兎に角、ただ良い音楽を創りたいだけさ。
Masa:最後にギタリスト達へのアドヴァイス、それと日本のファンへのメッセージをくれるかな?
Mateus:まずギターを弾く人達へのアドヴァイスとして僕から言えるのは、
【可能な限り音楽的であれ】という事かな。
楽器のテクニックを磨く事は大事だし感銘を与えるかもしれないけれど、それより音楽自体の方が遥かに重要なんだ。
”ギター的”でなく”音楽的”に捉える事で、楽器固有の固定観念に縛らることなく、もっと可能性が広がる筈。
後は可能な限り色々なジャンルの音楽を聞いて、色んなスタイルや違う楽器を演奏するミュージシャン達と一緒に演奏する事も大事だよ。
そして新しい事を学ぶ姿勢を忘れない事!
まぁ勿論、楽器の弾き方とか基本的な事はしっかり学ばないとだけど、僕が思うに多くのギタリスト達が ”テクニック” に捕らわれ過ぎているんじゃないかな。
所謂 ”超絶テクニカルなギタリスト”なんてもう充分過ぎる程沢山いるんだから、どんな音楽を演奏するかの方が大事さ!
そして日本のファンの皆へのメッセージだけど、先ずはいつもサポートしてくれてる事に本当に感謝してる!という事を伝えたい。
日本の皆がTwitterをよく使ってる事も知ってて(笑)、彼等が僕について書いてくれてる事とか読むと愛情を感じるし嬉しいよ!
日本は僕にとってとても特別な場所だから、これからも沢山訪れて僕の音楽やストーリーをみんなとシェア出来ればと思ってる。
Masa:素敵なメッセージをありがとう!
Mateus:勿論!
《完》
【Mateus Asato、10月再来日!!】
2019. 10.27 & 10.30
Mateus Asato/マテウス・アサト
”根源(ROOTS)” - Live in 沖縄 & 京都 -
Instagramのフォロワー90万人以上!!25歳にして既にブルーノ・マーズ、ジェジー・J、
トリー・ケリー等世界的トップ歌手達に起用され、名実共に若手No.1ギタリストとの呼び声高いマテウス・アサト。
今回マテウス本人の希望で、”安里家”としての自らのルーツである”沖縄”、そして初めて訪れた時から彼にとって特別な地であるという”京都”での特別公演が決定!
10/27(日) - 沖縄公演@HUMAN STAGE
10/30(水) - 京都公演@KYOTO MUSE
【OTHER EVENTS!!】
2019.9.20.fri.
"SJZ Collective" Re-Imagines Monk & Mingus
セロニアス・モンクとチャールス・ミンガス、 2人のレジェンドの音楽を再現するトリビュート・プロジェクトの横浜公演!!
http://www.motionblue.co.jp/artists/sjz-collective/ AMSA Records
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